旅や出張などで欠かせないスーツケース。
スーツケースといっても今では、リモワやサムソナイトなどの高級ブランドからリーズナブルなものまで幅広い価格帯があり、機内持ち込みサイズから大型・大容量サイズまで豊富なサイズ展開、機能性などユーザーのさまざまなニーズに応えたものが数多く存在します。
その反面、たくさんの商品で溢れているので選ぶのが大変。
そこで今回は、あなたに合ったスーツケース選びができるように15のポイントを通して解説したいと思います。
スーツケースの選び方15のポイント
【もくじ】
- 1 旅行の日数と用途に合わせてサイズと容量を選ぼう
- 2 機内持ち込みサイズは航空会社の規定を要チェック!
- 3 預け入れ荷物の「上限サイズ」と「重量制限」
- 4
- 5 とにかく軽いに越したことはない
- 6 ハードタイプorソフトタイプのどちらにすべき?
- 7 ハードタイプのメリット
- 8 ハードタイプのデメリット
- 9 開閉部分はファスナーかフレームか?
- 10 負荷がかかりやすいキャスターの質は重要
- 11 キャリーバーは強度があり位置調整しやすいタイプを
- 12 ロック(カギ)について
- 13 収納スペースを増やせるエキスパンダブル機能
- 14 オススメなカラーやデザインは?
- 15 有名ブランドものか?クオリティそこそこのメーカーものか?
- 16 スーツケースはどの価格帯のものを選ぶべきか?
- 17 スーツケースを選ぶポイントまとめ
- 18 価格帯別おすすめ有名ブランド
旅行の日数と用途に合わせてサイズと容量を選ぼう
まずはスーツケースの容量・大きさですが、これは旅行や出張の日数・宿泊数、渡航先が暖かい地域か、寒い地域かによって必要なスーツケースのサイズも違ってきます。
基本は、宿泊数に応じてより大きいサイズが必要になります。
ただ、寒いエリアにいく場合は、旅のスタイルにもよりますが荷物もかさばる分、気持ち一回り大きいものを選ぶのもありです。
あとサイズ選びに悩んだ場合は、「機内持ち込みサイズ」にすると決めている場合を除き、一回り大きいサイズ・容量を選ぶことをオススメします。
以下は、宿泊数に対する容量の目安。
- 1~2泊→25〜35L
- 2~3泊→35~45L
- 3~4泊→45~55L
- 4〜5泊→55~65L
- 5〜6泊→65〜75L
- 6~7泊→75〜90L
- 7泊(1週間)以上〜長期→90L以上〜
頻繁に旅行や出張に行くわけではない場合は、将来的なことも見据えて、自分の中で多い宿泊数の平均を意識して、その最適なサイズ・容量のスーツケース1個持ちでもOKかもしれません。
逆に年に数回、旅行や出張に行くケースで、その時に応じて宿泊数もバラバラな場合は、サイズ・容量別に複数個持っていた方が後々融通がききます。
機内持ち込みサイズは航空会社の規定を要チェック!
スーツケースの購入を検討している人の中には「機内持ち込みサイズ」と決めている人も多いと思います。
一般的な機内持ち込み可能な条件規定は以下になります。
座席数 | 3辺計 | 横幅 | 高さ | 奥行 | 荷物込み重量 |
100席未満 | 100cm以内 | 35cm | 45cm | 20cm | 10kg |
100席以上 | 115cm以内 | 40cm | 55cm | 25cm | 10kg |
ただし、航空会社によって機内持ち込み規定が若干異なる場合があります。
航空会社によっては、その時のシーズンや航空機の機種によっては制限サイズ以内でも機内持込できないケースも稀にあります。
さらにLCCは、この辺りの規定はより厳しい傾向があるので、いずれにしても必ず事前に搭乗予定の航空会社のサイトなどでチェックしておきたいところ。
「航空会社名 + 機内持ち込み」などといったキーワードで簡単に検索できます。
預け入れ荷物の「上限サイズ」と「重量制限」
預け入れ荷物(受託手荷物)とは、空港カウンターで機内持ち込みできないサイズの荷物を預けて、飛行機の貨物として運んでもらうスーツケースなどの荷物を指します。
ただ、サイズや重さには制限があるので、空港で「この重さだと超過料金がかかります」と言われたり、「これは預かることができません」などと言われないように、サイズと重さの制限を確認しておきましょう。
スーツケースなどの荷物の個数と、荷物1つあたりの重量、サイズによっては超過料金が発生することがあり、そのルールは各航空会社で、大きく違いはありませんが、航空会社やクラスによって条件は多少異なります。
万一に備えて、搭乗する飛行機が決まれば、事前に公式サイトなどで調べておきたいところ。
「航空会社名 + 超過料金」などと検索すれば大方、検索できると思います。
以下は一般的な例で説明します。
航空会社やクラスによって許容量は変わりますが、
たとえば、日本の2大航空会社のJALとANAの国際線におけるエコノミークラスの場合は、
- 重さ23kg以下
- 3辺の長さの合計がJALの場合203cm以下、ANAが158cm以下※キャスターと持ち手を含む
- 上の条件の無料で預け入れできる荷物の許容量2個まで
で預け入れできます。
他の航空会社も国際線のエコノミークラスにおいてはたいてい、
- 重さ20kg前後
- 3辺の長さ合計203cm以下、158cm以下のところが多く
- 1〜2個まで無料
という条件の航空会社が多いです。
国際線のエコノミークラスのサイズ制限の例において3辺の長さの合計が158cm以下の航空会社も多いので、基本、エコノミークラスしか乗らないという人は、スーツケースを選ぶ際、使い回しのしやすさ汎用性の意味で、
大きいサイズ・容量のものでも3辺の和が158cm以下の預入手荷物容量のスーツケースを選ぶのがベターといえます。
具体的容量でいえば、だいたい80〜100Lのものが3辺の和158cm以内に収まるケースが多いですが、ブランドやモデルによって差異があるので、購入時は念の為サイズを確認しておきましょう。
超過料金が発生したら・・・
許容サイズはもちろん、許容量を超えてしまうと超過料金が発生してしまいます。
(少しくらいオーバーしても見逃してもらえるなんて話もありますが、特に重さは、測りで数字がしっかり表示されるので厳しめです。)
万一、許容量をオーバーした荷物を預かってもらうことになった場合は、基本的にその場で超過料金を支払うことになります。
事前に超過するものを預けるとわかっていれば、一部航空会社では前払いで割引料金になるところもあります。
超過料金はいくら?
まず、超過料金のシステムとして、
- 超過分1kg毎にいくらといったケース
- とにかく許容サイズ、許容量をオーバーしたら一律いくらといったケース
の2パターンに大きく分かれます。
このような超過の種類、システム事情から、超過料金のふれ幅は広く、航空会社や渡航先によっても変わってくるので一概にいえませんが、
一般の旅行客で想定すると超過料金の相場としては1000円〜20000円程度といったところ。
とにかく軽いに越したことはない
重さの超過料金の発生リスクを考えると、価格帯が多少アップしても、やっぱり軽いに越したことはありません。
まず、先程のJALやANAの例でいうと預入手荷物(受託手荷物)の重量制限は、国際線のエコノミークラスで23kgまでとなっています。
そして、どんなにスーツケースの中の荷物が少なくても、そのスーツケース自体の重量は当然変わりません。
たとえば、
スーツケースが3kgなら20kgの荷物を入れることができるということになりますが、スーツケースの重さが倍の6kgだと17kgの荷物しか入れられないということに。
重さについてはこれからお話するような、ハードタイプorソフトタイプ、そして開閉部分によって異なり、さらにハードタイプはフレームタイプorファスナータイプで、同じ容量サイズでもスーツケースの種類によって重量が左右されます。
ハードタイプに関して傾向として安いものほど重く、値段が高いものほど軽量なものが増えます。
移動時の負担を軽くするという意味でも、長い目でみてなるべく軽量なものを選びたいところ。
ハードタイプorソフトタイプのどちらにすべき?
スーツケースのボディ材質は、主に「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」の2種類です。それぞれの材質の特性を理解した上で、あなたに合った方を選びましょう。
ハードタイプ
ハードタイプは、ソフトタイプに比べて普及している材質タイプで、事実、空港などでは、(バックパックというカテゴリーを除けば)このタイプをよく見かけます。
ハードタイプは、強度や防犯性に優れていますが、もう少し詳しく特徴を見ていきましょう。
ハードタイプのメリット
★強度・耐久性が高く頑丈
やはり、ハードタイプは表面が硬くて頑丈なので、その分、中の荷物もソフトタイプに比べて安心して運べます。
たとえば、PCやワレモノなどを入れていても保護力に優れているので故障や破損の心配が少ないのがメリットといえます。
★防犯性が高い
TSAロック搭載が標準であることに加えて、その強度からナイフなどの刃物でこじ開けて中に入れている大切な荷物を盗られにくいということで防犯性にも優れています。
★荷物の整理がしやすい
スーツケースをフルオープンにして、両側に収納部分があるなど、ちゃんと整理整頓しながら収納がしやすい。
★防水性が高い
ハードタイプという材質の特性に加えて密閉性が高く防水面にも優れます。
★カラーやデザイン展開が豊富
ハードタイプは基本、合成樹脂なので、光沢があり発色のキレイな、さまざまな色のものや、スタイリッシュでデザイン性が高いものが多いのも魅力です。
★TSAロックが標準搭載
アメリカ(ハワイ、グアム、サイパンを含む)に渡航する際はカギを施錠しなよう義務付けられていますが、TSAロック搭載のものは施錠してもOK。
と表向きは言われますが、TSAロックをかけてアメリカに行くとカギを壊されて開けられていたという何とも理不尽な経験をしている人も数多くいます。
ですので、今の傾向として事実上、アメリカ渡航の際には、基本的にカギ、ベルトは使わず、貴重品は入れないことが通例になっています。
この辺りは、空港やターミナルによって規定があるので、面倒ですがその時々に応じて確認するのが確実です。
買ったばかりのスーツケースが壊されるなんて想像したくないですね・・・。
ハードタイプのデメリット
×キズがつきやすい
ハードタイプの1つ目のデメリットとして、作りが頑丈でも素材の性質上、キズが付きやすいです。
特に空港などで預けた際に、結構手荒く扱われることもしばしばあるので、その際に、キズやヘコみなどのダメージが付くケースが多いです。
ひどい場合は、放り投げられることもあるので、ボディだけでなく、打ちどころが悪いという意味でキャスターの質が悪いと破損する可能性もゼロではありません。
自分は安物のスーツケースで海外旅行に行ったことがありますが、その際、一度だけ、ボディの一部がヒビ割れるような感じで破損して、危うく中身が全部、空港でぶちまけるところでしたが、一部だったこともあり持参していたガムテープで補強して何とか凌ぎました(汗)
少なくとも破損とまではいかなくとも何度か使っている内に細かいスレやヘコみができやすいのは確かです。
ただこれらのハードタイプの弱点を逆手にとって、今ではクラッシュバゲージ(CRASH BAGGAGE)
クラッシュという言葉がつくことから、
もともとボディにヘコみ加工などが施されるなど、ダメージをデザインにというコンセプトで、使えば使うほど味がでるという取扱注意”不要”の非常に斬新なスーツケースです。しかも100Lの大容量クラスでもたったの3.7kgで、無料受託手荷物(無料預入手荷物)の条件である3辺の和158cm以内にちゃんと収まっています。
選択肢の1つとして検討するのもあり。
×ソフトケースに比べ重い
ソフトタイプの布製に比べて、特に安くて大型サイズ、大容量のハードタイプはどうしても重くなりがち。
ただ最近では、ちょっと価格帯は高くなりますが、例えば、ロンカート・ユニカ(UNICA)
また、多少重くても、たいていキャスターが4輪なので移動は基本ラクです。
×パッキング時に場所をとる
全開、両開きなので(観音開きなんて呼ばれ方もしますが)、自宅やホテルの客室など広いスペースでのパッキング時は便利ですが、
反面、荷物を出し入れする際は毎回全開にしなければならないので、ソフトタイプと比べて出し入れがしづらく、
狭いところでは場所を占領してしまいがちですし、プライバシーもあるので周囲の目も気になります。
×柔軟性がない分、基本決まった容量しか入らない
強度がある分、柔軟性がないので、基本そのスーツケース自体の容量しかパッキングできませんが、荷物が入りきらない場合でも意外と押し込んで、強引に収納できたりもします。
それでも、PCなどのガジェット類、ワレモノ、お土産を収納する場合は押し込んでの収納はなるべく避けましょう。
あくまで衣類など押し込んでも問題ないものに限ります。
ただ、あまりにも多くのものを詰めすぎると何かの拍子に中身が飛び出す可能性もあるので、スーツケースベルトを装着しておきましょう。
ハードタイプの材質の違いについて
ハードタイプと一言でいっても、ボディの材質にはいくつか種類があります。
代表的なものを挙げると
- ABS樹脂
- ポリカーボネート(PC)
- ABS樹脂 × ポリカーボネートの同時使用、混合素材
- ポリプロピレン(PP)
- アルミニウム合金
- カーボン素材
の6種類になります。
あとは、サムソナイトの独自開発の材質としてカーヴ(Curv)といったものもあります。
それでは各素材について紹介していきたいと思いますが、基本的に初めに紹介するABS樹脂が最も安く、最後に紹介するカーボン素材が最も高価といった感じになります。
ABS樹脂
ABS樹脂は安価なスーツケースによく採用され、硬さは次に紹介するポリカーボネートより優れますが、とにかく重くて、硬い反面、強い衝撃でヒビ割れや、最悪割れるリスクも少なからずあります。
なので必ずしも「硬い=頑丈ではない」というのがポイントになります。
また、ASB樹脂製は経年劣化もしやすい傾向もあります。
価格帯としては5000円程度のものがあり非常にお手頃。
ボディ素材が次に紹介するポリカーボネートと混合素材のタイプもあります。
ポリカーボネート(PC)
ポリカーボネートは、最近のハードタイプの中では最も採用されるていることの多い素材です。
ですので、リーズナブルなものから高価なものまで幅広い価格帯のものがあります。
安いものだと、ABS樹脂とポリカーボネートの混合ではなくポリカーボネート100%のものでも10000円台で買えることも。
特性としては、ABS樹脂より軽くて衝撃に強く、しかも手で押してもわかるくらい衝撃を分散させるような柔軟性も兼ねています。
ポリカーボネートは、素材の特性的な面で見るとバランスが良いのではじめてハードタイプのスーツケースを買う人や、初心者の人にもオススメなタイプの材質です。
ポリプロピレン(PP)
なかなかの軽量性に、高い耐衝撃性・強度を兼ねたポリプロピレン。
ポリプロピレンには何より圧倒的な復元力があります。なのでヘコみや割れに強いです。
さらに耐熱性、耐薬品性にも優れていて、吸湿性が無いので、ハードな環境下での使用でも最適。
値段もそこそこのサイズ・容量のものでも20000円切る値段で買えたりするなど、価格とスペックのバランスは悪くありません。
ただ、ポリカーボネート製などと他の素材と比べてポリプロピレン100%のスーツケースの流通量は少なめです。
アルミニウム合金
樹脂製のものと比較すると、さらに屈強でしかも劣化しづらいので長持ちします。アルミニウムといえば単体では柔らかい金属ですが、スーツケースに使用される素材としては、主にマグネシウムと合金させることで強度を増しています。
よく衝撃に強くヘコむことがあっても復元可能なんて言われ、たしかにボディの部分に関しては、まだそう言えたりしますが、四隅カドに関しては、正直復元は難しいです。
金属製ならではのスタイリッシュなデザインによる見た目のよさ、丈夫さはピカイチですが、あくまで金属製なので、重量がやや重く価格帯は、そこそこ振れ幅があるので一概に言えませんが若干高めなのがネック。
たとえば、リモアだとサイズ・容量、機能性にもよりますが10万円越えたりもします。
アルミ合金素材は、ちょっとこだわりのある人向けといえます。
選ぶ際の注意点として、特に
シルバーカラーで、後に詳しく紹介しますが鏡に近い感じで表面がツルツルした鏡面仕上げのものは、パッと見、ボディがアルミ素材のスーツケースに見えたりしますが、実際は、安価なABS樹脂製や、ポリカーボネート製だったりするので、「安い!」となって間違わないように気をつけましょう。
ただ、ボディがアルミ合金製のものは価格帯は高めなので気づきやすいとは思います。
あと、スーツケースで負荷のかかりやすいキャリーバーや、ダメージの付きやすいコーナー、堅牢性とセキュリティ面で期待される開閉部分のフレームなどに部分使いでアルミ素材を使っていることもあります。
カーボンファイバー
カーボンファイバーは、アルミより軽く鉄より強い「炭素繊維」を用いた炭素繊維強化プラスチック。
耐摩耗性、耐熱性などが高く、他の素材と比べ群を抜いたプロテクト能力を誇ります。
このような優れた素材上のスペックから、ロケットのパーツや航空機のパーツなどの航空・宇宙産業に用いられたり、レーシングカーのフレーム素材などに使われたりもします。
カーボンファイバーのスーツケースは非常に高額で、20万円を軽く越えるものも。ただ、この価格帯になるとある意味、一部の富裕層のマニアックな層しか買わないということなのか流通量は最も少ないです。
カーボン製のスーツケースを探す際に注意すべき点は、ABS樹脂やポリカーボネートなどのボディ素材にカーボン模様がプリントされた、いわゆる「カーボン柄」のものを間違って選んでしまわないこと。
(これらは価格帯がグッと下がるので、すぐに気づけると思います。)
ちゃんと、ボディ素材にカーボンファイバーを使用したものを選びましょう。
サムソナイト独自素材で最先端素材の『カーヴ』
カーヴ(Curv)素材は、サムソナイト独自の特許技術で作られた革新的で特殊なプラスチック(合成樹脂)素材。
サムソナイトの製品でいえば、「コスモライト」や、「ファイヤーライト」、「ライトロックト」などに使用されています。
先程、紹介したポリプロピレンシートを何重にも重ねる作りになっていて、簡単にいうと、優れた耐久性にも関わらずとても軽いということですが、
このスペックであればポリカーボネートなどこれまでお伝えした素材スペックにも、見られる特長なので、もう少し詳しくみていきましょう。
特に耐久性・強度については、
一般的にスーツケースを製造するにあたって、折れ曲がる部分になるスーツケースの4隅、角などは力が集中するので、他の部分に比べて少しもろくなり壊れやすくなりますが、
ポリプロピレンシートを重ねる製法だと、スーツケースの四角など折れ曲がる部分でも強度を強く保つことが可能になります。
そして、カーヴ素材の良さは、通常の旅行など日常的な環境下だけではなく極度の低温下においても歪みや衝撃などといった圧力に対しても優れた耐性を持ちます。
意外と気づかないですが、飛行機の荷物スペースは、上空などの場合、気温が低く、このような環境では、一般的な合成樹脂素材では、外部からの衝撃に対する耐性が落ちます。
ただ、カーヴの場合はマイナス12℃という環境下でも、徹底した強度テストによりとても強い強度を誇ることが証明されています。つまり、他社でよく使用されているポリカーボネートやABS樹脂などの素材よりも、強い強度と耐性があります。
もっといえば、カーヴ素材を使用したスーツケースの上をトラックで走行したテストなんてことも実施されました。
結果は、もちろんボディ部分はヘコみはしますが、圧力を柔軟に受け止めて分散させる性質があるので、ヘコんだ状態から、ほぼ元の状態まで復元されたようです。
このようにカーヴは、実証済みのとてつもない耐久性に加えて、軽量性も兼ねた最先端の素材といえます。
お値段はそこそこですが、少なくとも高額なカーボン素材や、高価格帯のアルミ合金製のスーツケースに比べれば、まだ検討しても良い価格帯と言えます。
スーツケースボディの表面加工タイプについて
ハードタイプのボディの表面加工には大きく「鏡面加工」と「エンボス(シボ加工)」の2種類があります。
鏡面加工
鏡面加工は、文字通り鏡に近い感じで表面がツルツルしていて、見た目はツヤがあり、その分、高級感のある発色の良い色合いが楽しめる表面加工タイプ。
後で紹介するエンボス加工に比べて、多少なり目立つので空港のターンテーブルなどでも見つけやすいのも地味にメリット。
ただ、反面、キズが付きやすく、目立ちやすいデメリットも。多少なり凹凸のあるボディデザインのものがほとんどなので、目立ちにくい工夫はされいたりするもののこの点は、シボ加工のエンボスタイプには劣ります。
エンボス加工(シボ加工)
エンボス加工(シボ加工)は、表面に細かいデコボコ加工を施したタイプ。手触りはザラザラしていたりします。
独特のシボ加工を活かして、幾何学模様などの柄や、レザーなどの質感など、デザイン性が高いスーツケースも見られます。
これらの特長から、鏡面加工と比べてキズが付きにくく、目立ちにくいのがメリット。
エンボス加工にはデメリットというデメリットは、あまり見受けられませんが、強いて言うならキズが付いたところにステッカーを貼りたいとなった時など、シボ加工などでデコボコしている分、貼りにくく剥がれやすいです。
ただ、ハードタイプの表面加工については、スーツケースを選ぶ上で重要な機能性にさほど差が出るというわけではないので、特にこだわりが無い限りあまり神経質になる必要はない部分ともいえます。
ソフトタイプ
ソフトタイプといえば、まず思いつくのが”軽さ”です。
それ以外にもソフトケースならではの特徴があるので詳しく見ていきましょう。
航空パイロットから熱烈な支持を集めている抜群の耐摩耗と引裂強度を誇る「パスファインダー」のソフトケース
ソフトタイプのメリット
★やっぱり軽い!
ソフトケースは基本、布製なのでやはり基本軽いです。同じ容量でもハードケースと比べると半分程度の重さのものもあります。
移動が多い旅をする場合は、収納面、拡張性があるものが多いことを踏まえてソフトケースの方がオススメだったりもします。
★柔軟性があるから、かさ張るものも収納可能!
ソフトという言葉通り柔軟性があるので、かさ張るものも比較的収納しやすく、道中で荷物が多少増えても、少し本体が膨らむくらいであれば、ある程度の荷物なら収まってくれます。
少し乱暴にいうと、ファスナーさえ閉まれば問題ありません。
もちろん、押し込むということなので、PCなどのガジェット、ワレモノ、お土産などがあれば、ほどほどに。
★メイン以外にも外側のポケットなど収納性に優れる
ソフトタイプには、すぐに出し入れできる外ポケットが付いているものが多く、貴重品を除くガイドブックなどの小物類を出し入れする際に結構、重宝します。
★荷物の出し入れに場所をとらない
ソフトタイプは片面開きのものがほとんどで、ハードタイプの全開・両開きに比べて開閉の際に場所を取らないのもメリット。
つまり、ソフトタイプのスーツケース本体の分のスペースだけで荷物の出し入れが可能です。
ドミトリー(相部屋)などの安宿に宿泊する場合でも、場所をとらない分、気を使わなくて済みますし、周囲から中身が見えないのでプライバシーも確保できます。
★キズ・ヨゴレが付きにくく破損しにくい
ボディ自体に柔軟性があるので、極端にいえば空港などで投げられたりして手荒く扱われてもハードタイプに比べてキズがつきにくく破損もしにくいです。
そして、基本的に布製生地なので汚れたとしても拭けばなんとかなったりもします。
★ハードタイプに比べて価格帯が全般的に安い
ハードタイプに比べて一回り安い価格帯でかえるのも魅力の1つです。
ソフトタイプのデメリット
×刃物に弱いなどセキュリティ面に不安も
カギをしていてもボディが柔らかい分、ナイフなどの刃物で切ったり破ったりされる可能性もあります。
特にファスナー部分の強度が少し弱いので、そこからこじ開けられるケースが多いようです。
×ロック・カギがあっても・・・
カギやロック機能については、ダイヤル式南京錠で施錠するタイプなどが主流でしたが、時代の流れによってサムソナイトなどで最近ではTSAロックが搭載されたモデルもあります。
ただ、カギやロック機能がいくらしっかりしていたとしても、ソフトタイプならではの弱点もあり、どうしてもハードタイプには劣ります。
たとえば、盗難に遭うケースでよくあるのは、実はスーツケースの預け入れのタイミング。
預け入れ時に貴重品は絶対にスーツケースには入れず、手荷物として管理しましょう。
(ここはハードタイプでも同様ですが)
ただ、最近のソフトタイプのスーツケースは、大幅に強度が改善されたモデルが登場していたりするので、選択の余地は十分にあります。
×衝撃に弱い
ボディ自体は破損しづらくても、衝撃が伝わりやすいので、PCなどのガジェット類、ワレモノなど壊れやすいものを入れるのは不向き。
お土産を入れる場合も衝撃が伝わりやすい分、少し気を使います。
つまり、ボディは破損しなくても、中に入れているものが破損する可能性もあります。
この点も最近のモデルは技術進歩において改善されたモデルも増えてきていますが、それでもPCなどの精密機器類はオススメできませんが、
お土産やワレモノなどを入れる場合は、何か緩衝材の代わりになるもので包んだりして、軽いお土産や箱に入ったお土産の場合はなるべく上の方に入れましょう。
意外?長期滞在ならソフトタイプがオススメ
海外旅行、赴任、留学、ワーホリなどで長期滞在する場合は、ソフトタイプの方がオススメだったりします。
理由は滞在期間が長くなるにつれ荷物の量も比例して多くなります。
それだと、ハードタイプのサイズが大きくて容量が多いものでOKなのでは?
と思うかもしれませんが、これだと逆に飛行機に乗る際、重量オーバーのリスクも増え(結構高額な)追加料金を払う羽目になったり、最悪機内持ち込みができない可能性もあります。
これまでお話してきたようにハードタイプとソフトタイプは一長一短ですが、ソフトタイプがオススメなのは、やはり一番のポイントは大きいサイズのものでもそれなりに「軽い」ということ。
そして、ソフトタイプは破損しづらく、エクスパンタブル機能(マチを広げて容量を増やす)が付いているものもあり、さらに外ポケットも付いているなど収納面にも優れているからです。
先述通り日本ではハードタイプが主流ですが、実は海外ではソフトタイプの方が主流で人気だったりもします。
開閉部分はファスナーかフレームか?
開閉部に関しては、ハードタイプはフレームかファスナーの2種類、ソフトタイプは基本ファスナーに限られます。
フレームタイプは頑丈でセキュリティ面にも強いですが、その分、重さもあり、ファスナータイプは軽くて手軽に開閉ができて扱いやすい分、セキュリティ面に不安があります。
ファスナータイプ
本体をファスナーで開閉するタイプのスーツケース。フレームタイプと比べて軽いのが特徴です。全部を開けなくても少しの隙間を開けて荷物の出し入れができます。
ファスナータイプのメリット
★軽い!
フレームに比べ、金属を使っていないぶん軽い。開閉部分の素材を軽いものに出来るため、スーツケース全体の重さが軽量になる傾向にあります。これがファスナー式の大きなメリットです。
★荷物の出し入れがラク!
スーツケースを全開させなくても、少し開けて荷物を出し入れすることができます。
★破損しにくい!
ファスナー部分は外部から衝撃が加わった際、緩衝材のような働きもするので、負荷を分散し、衝撃を吸収しやすく、結果壊れにくい特徴があります。
★柔軟性があるので歪みにくい
フレームタイプとは違い、衝撃を受けても歪みが残りにくい。
ファスナータイプのデメリット
×セキュリティ面の不安
ファスナー部分はフレームタイプに比べ堅牢性に劣り、ナイフなどの刃物で壊されやすいのでセキュリティ面に不安が残ります。
×防水性が低い
ある程度の降水量のもとで持ち運びする場合は、ファスナー部分から水が侵入する可能性もあります。ただ最近では、少し値段が高めになりますが完全防水とまではいかないものの耐水ファスナーを採用したモデルもあります。
フレームタイプ
フレーム式は、スーツケース本体をグルっとフレームが囲っている分、頑丈な作りをしています。
その分、重量がありますがファスナーに比べて防犯性の面ではフレームの方が安心感があります。
ロックを解除するとワンタッチ開閉でアタッシュケースのようにパカっと開けられるのが特徴的。
フレームタイプのメリット
★頑丈・堅牢性が高い
ファスナータイプと比較して開閉部分だけをみれば、頑丈なので空港で雑に扱われても破損しにくいです。
★防水性が高い
完全防水というわけではありませんが、それでもファスナータイプに比べて密閉性が高く防水性に優れます。
★安定感があり防犯性が高い
ボディをフレームが囲むような形になっているので安定感があります。
このような仕様からファスナー式に比べてセキュリティ面で勝ります。
リモワの代名詞アルミボディ・アルミフレームの圧倒的守備力を誇るトパーズ
フレームタイプのデメリット
×ファスナータイプと比べて重い
最近では、開閉部分に軽くて丈夫な材質のフレームをつかっているものもありますが、それでも一般的にファスナータイプと比べると重いです。特に安いスーツケースだと、これに比例してスーツケース本体自体のトータルの重量も重たくなってしまいます。
なので、海外に比べてセキュリティ面で心配が少ない国内旅行メインなら、軽量タイプのファスナー式を検討するのもありです。
×荷物の出し入れがしづらい
フレームタイプは完全に開けないと荷物が取り出せないので、旅先でちょっと取り出したい荷物がある際は不便なのが難点。
負荷がかかりやすいキャスターの質は重要
スーツケースの各パーツの中でも負荷がかかり消耗しやすいのがキャスター。
使い勝手の面でも大きく左右するパーツなので、キャスターに安定性があり、壊れにくいかは重要です。
滑らかに移動できる静音タイプのものを
スーツケースで移動する際は基本キャスターを使います。
地味な部分ですが、そのとき滑らかに移動でき、音が静かなのも結構重要なポイント。
旅をしていると夜間や早朝などに移動する機会もあるかもしれません。
その際に、キャスターのガラガラ音がウルサイと結構気になるものです。
ただ、最近では音が静かで、なだらかに移動できる静音キャスターを搭載したスーツケースが多くなっています。
弾力性のあるタイヤ素材のキャスターや振動を軽減するようなクッション性のあるキャスターなどがあるので、ぜひ意識して選びましょう。
キャスターの大きさは?
キャスターの大きさはスーツケースによって異なり、小さいタイプだと、その分、小回りがききますが、スーツケースを傾けて2輪走行する際は、本体が地面に擦れるなどしてキズつくことがあります。
大きいタイプは、小さくて細い溝に挟まりにくく、小さいタイプに比べてキャスターの消耗もしにくいといったメリットがあります。
2輪or4輪 タイプのどちらがいい?
2輪タイプ
小さいサイズ・容量のスーツケースには2輪のものもあります。
2輪タイプは大きいキャスターを装備していることが多く、傾けて走行する際に安定感があります。
また、段差にも強く、たとえばヨーロッパによく見られる⽯畳などデコボコした路面でも比較的安定しやすいのもメリットの1つ。
そして2輪タイプは、キャスターの一部が本体に埋め込まれているものもあり、この性質から外部からの衝撃に強いというメリットも。
4輪タイプ
4輪タイプは360度キャスターが回転し、⼩回りがききます。大型スーツケースは、ほぼ4輪です。
たとえば、空港においてチェックインカウンターに並ぶ時をはじめ、大きな駅構内を移動する時など、市内など多くの人が行き交う場所でスーツケースを傾けずに楽に移動できるのが便利。
また、4輪タイプはキャスター自体、本体の外側に付いている商品がほとんどで、その分、本体内部の収納部分に凹凸が少なくパッキングしやすいメリットもあります。
上記のように2輪タイプと4輪タイプそれぞれにメリットがありますが、
特に初心者の方には4輪タイプをオススメします。
理由は2輪タイプだと万一、1つでもキャスターが破損すると持ち運び時、かなり苦労することになります。
この点、4輪だと1つキャスターが破損したとしても、斜めにスーツケースを引いて移動したり、横に向けて走行することができるなど何とかなるから。
ダブルキャスター
ダブルキャスターはタイヤが2重になっているので、より安定した走行が可能に。4輪タイプだと実質8輪という感じになります。
特に、先程、2輪タイプのところで述べた例としてヨーロッパでみられるような石畳などのデコボコした路面などで力を発揮してくれます。
反面、キャスターが2重になっている仕様上、本体の重量も重くなります。
キャリーバーは強度があり位置調整しやすいタイプを
キャリーバー(ハンドル)もキャスターと同様に重要なパーツ。
重量な理由は、キャリーバーは、キャスターと同じくらいの頻度で使用し負荷がかかるからです。
特に、重たいスーツケースや荷物を多く収納した状態で本体を引いて走行する際に強い負荷がかかってしまいます。
なるべくアルミニウム製など強度がある材質を使ったキャリーバーを搭載したスーツケースを選びたいところ。
さらにキャリーバーで走行する際に、あなたの手の位置の自然な高さにハンドル調整できるかもポイント。
この部分を上手く調整できるものであれば、走行時の重さを感じづらくすることにもつながるので地味に重要です。
ですので、キャリーバーの長さを3段階で調整ができるなど、なるべく簡単に細かく調節できるものが理想です。
また、キャリーオンができるタイプを探している人は、T字形状(シングルバー)のキャリーバーではなく、いわゆるカタカナの「コ」の字をタテにしたキャリーバーのものを選びましょう。
キャリーオンとは、スーツケースの上に、ビジネスバッグなどの荷物を置いてキャリーバーで固定することです。
T字タイプだとバーが1本なのでバッグなどを取り付けてもクルクル回転して、結局、手で持つ必要が出てきたりしてしまいます。
ただ、T字タイプではキャリーオンできないということではなく上記の理由から「適していない」ということなので、あまりビジネスバッグなどを乗せて使うといった予定がない場合は、T字タイプはその分、軽量になるので、こだわらなくてOKです。
ロック(カギ)について
アメリカ(ハワイ・グアム・サイパン、アラスカ等を含む)渡航の際は、TSAロック付きが安心。長い目でみて最初からTSAロック搭載のものを選ぶのがオススメ。
ハードタイプは、ほぼ搭載されていますが、ソフトタイプはTSA非搭載で、単にダイヤル式の南京錠であるものも少なからずあります。
もちろんTSA搭載モデルもあり、あるいは南京錠がTSA仕様のものがあります。
できればソフトタイプでもTSAが搭載されたものを選びましょう。
TSAロックの施錠・開閉タイプは、ダイヤル式とシリンダーロック(いわゆるカギを差し込んで回すタイプ)が主流。
特にダイヤル式は、購入して一度、暗証番号を設定したら忘れないようにご注意を。
あとダイヤル式にもすぐ横に鍵穴がありますが、これはアメリカをはじめとした渡航の際にTSA搭載のものが義務付けられている現地空港の職員が合鍵をつかって開けるためのもの。
そして、実際にアメリカに行く時などに注意したいのは、TSAロック搭載のものなら、施錠してOKなはずでしたが、今現在ではアメリカへ渡航する際、多くの航空会社では「TSA搭載でも施錠しないで」というインフォメーションを流す航空会社が多い傾向があります。
チェックイン時に空港スタッフが、「施錠しないで」とか、「貴重品を入れないで」とか言ってくれることもあります。
TSA係員は、スーツケースの中身をランダムでチェックしたりしますが、その際、TSAの鍵穴タイプに合った合鍵を必ずしも携行していないことを考えてのことです。
しかも、施錠されスーツケースについては、TSA搭載スーツケースであっても係員がカギを破壊して開封することも認められています。
ですので、アメリカに渡航する場合、破損リスクを踏まえてTSAでもカギをしないほうが良いということになります。
このような事情もあり貴重品をはじめ、ワレモノなどを入れるのは避けましょう。
ただ、TSAでに鍵をかけない方がいいのは、アメリカ(ハワイ・グアム・サイパン、アラスカ等を含む)の空港でスーツケースを預けるときだけで限定的。
ですので、空港からの市内への移動でスーツケースを預けることもありえますし、ホテルに到着時や出発時にスーツケースを預けるときなどは、しっかりと施錠しましょう。
収納スペースを増やせるエキスパンダブル機能
エキスパンダブル機能は、メイン収納部とは別に、一部ビジネスバッグ・ブリーフケースにも見られるようなボディ側面を⼀周または半周するファスナーを開くことでマチを拡張して、容量を増やせる機能のこと。
たとえば、この機能は帰国時にお土産などの荷物量が増えてしまった際に便利です。
注意点として、この機能が付くだけでも多少重量アップになりますし、帰国便の荷物量アップで、この機能を使うとしたら、さらに重量が増えるので重量制限に十分注意する必要があります。
あとは細かい点ですが、ハードタイプであれソフトタイプであれ、マチアップ部分は基本、布製になります。
特に開閉部分もフレームタイプが良いなど全体的にハードタイプにこだわりたい人は注意が必要です。
この機能が付いているものは若干限られ、特にソフトタイプによく見られます。
ただ、ハードタイプに関しては、エキスパンダブル機能が搭載されたモデルは少なめで、意外にも便利かと思いきや使わなかったりするので、特にこだわりが無い限りこの機能を優先して探す必要はあまりありません。
それなら優先順位としてボディ素材をはじめ、キャスターやキャリーバーの質にこだわった方が良いです。
オススメなカラーやデザインは?
色やデザインに関しては好みがあるので、これは強いて言えばですが、結論、あまり目立たず地味な色やデザインのものがオススメ。
たとえば、単色カラーで、黒、グレー、白、シルバー、紺(ネイビー)などといった色です。赤が好きな人も多いと思いますが、赤なら暗めなものがオススメ。
大容量100Lでも超軽量3.6kg、無料受託手荷物対応サイズ、安定性のある大型4輪キャスターを兼ね備えたロンカート・ウノ
少なくとも例えばビジネス目的で出張でも使う可能性がある人なら、基本的にフォーマルな格好にマッチする色やデザインを選ぶことになると思います。
上記で挙げたような色であれば、プライベートでも違和感がないので幅広いシーンで使い回しがききます。
空港などのターンテーブルで間違えられないようにとピンクや黄色など明るくて派手な色やデザインのスーツケースを選ぶ人もいますが、目立つ分、スリや強盗の被害に遭いやすい面も少なからずあります。
旅行に不慣れな初心者の人が、慣れない海外や、治安の面で若干不安のある地域に行く場合、特にこの点は要注意。
色やデザインは、できるだけ地味なものを選び、これまでお話してきた機能性を重視した方が快適に旅をすることができると思いますので参考にしてみてください。
有名ブランドものか?クオリティそこそこのメーカーものか?
結論からいうと、多少高くても、やはり”海外”の有名なスーツケースブランドのものがオススメ。
理由は、万一、面倒で骨の折れるロストバゲージに遭った際に見つけやすいといったことなどがあります。
保証システムをはじめとしたアフターサポート、フォローは、日本国内ブランド・メーカーの方が、手軽に受けやすい傾向がありますが、海外の有名ブランドでもこの点は比較的しっかりしています。
ここでいう”海外”有名ブランドとは、たとえば、リモワ、サムソナイト、アメリカンツーリスター、デルセー、プロテカ、ゼロハリバートンなどが挙げられます。
唯一プロテカは、日本国内ブランドですが、日本のメーカー・ブランドの中では群を抜いて認知度が高いです。
何が良いのかと言うと、先程も述べた通り、たとえば空港で預けたスーツケースが出てこないなどという、いわゆるロストバゲージに遭遇してしまった場合、スーツケースの特徴を空港スタッフに伝えることになりますが、
その際に大きさや色などの特徴に加え、どこのブランド、メーカーかを伝えますが、海外の有名ブランドのスーツケースだと空港スタッフの人もピンときやすいので、すぐに見つけてもらえる確率もグンと上がります。
海外ブランドとはいっても、ファッションブランドのヴィトンやグッチなどのスーツケースはNG。
これらは盗難のリスクもありますし、ロストバゲージに遭遇した際は逆に返ってこない確率が高くなります。
スーツケースはどの価格帯のものを選ぶべきか?
価格帯に関しては、サイズ・容量をはじめ、これまでお話したように
- ハードタイプか、ソフトタイプか
- ハードタイプであればボディ材質の種類
- 有名ブランドものであるか
- 負荷のかかりやすいキャスターやキャリーバーの材質・仕様
などにより左右されます。
上記のようなスペックなどに左右されるので一概にはいえませんが安いものなら1万円切るものだってありますし、高額なものであれば20万円以上するものもありスーツケースの価格帯は振れ幅が大きいです。
スーツケース選びにおいて重要なのは、まず、あなたにとって納得できるコストバランスであるかどうか。
非常に高額なハイブランドのスーツケースを買ったらOKというわけでもなく、逆に格安の価格重視でいいかというとそうとも言えません。
理由は、現地でスーツケースが破損するかどうかは、材質などにも左右されますが、運要素も強く、極端にいえば有名ブランドでも数えるくらいの海外旅行の回数で破損することもありえますし、安いものでも数十回使っても、キズはそれなりについたとしても破損はせず長年もつこともありえます。
とはいっても、一定のクオリティを担保する最低限の価格帯のスーツケースは選ぶ必要はあります。あくまで目安ですが例えば、55〜70L程度であれば最低限2万円以上のものは選びたいところ。
2万円以上のものと5万円以上のそこそこ高額なスーツケースになると破損リスクは、実際、劇的に変わらなかったりします。
あとはこれに加えて、好みの色・デザイン、機能性などを意識して、あなたが納得できるものを選ぶのがベター。
また、高価なスーツケースは、キズが付くだけでも結構嫌なものですし、何より破損やロストバゲージに遭ってしまったらかなりヘコみます。
なので高価なものは、あえて預入手荷物にしかできない大きめサイズは避け、機内持ち込みサイズに限り、手荷物にしてキズや破損、ロストバゲージを防ぐといった具合であえて割り切るのもありです。
スーツケースを選ぶポイントまとめ
◆旅行の日数(宿泊数)と用途に合わせてサイズと容量を選ぼう。
◆ハードタイプは、丈夫な反面、重い。ソフトタイプは軽い反面、セキュリティ面で不安な面も。
◆ハードタイプは、ボディ素材の特性を理解して選ぼう。
◆ハードタイプでもとにかく軽量モデルの方が、重量オーバーによる超過料金の発生リスクが減る。
◆負荷がかかるキャスターとキャリーバー(ハンドル)の強度は重要。
◆キャスターは大きく2輪と4輪タイプがあるが特に初心者は4輪タイプがオススメ。
◆開閉部分がフレームタイプは頑丈でセキュリティ面で強く、反面、重い。ファスナータイプは軽くて手軽に開閉ができて扱いやすい分、セキュリティ面に不安も。
◆ハードタイプは「鏡面加工」と「エンボス(シボ加工)」があるが優先順位的にはそれ程高くはない。
◆カギはハードタイプでもソフトタイプでもTSAロック搭載のものを。
◆色やデザインは強いて言うなら防犯上なるべく目立たず地味なものがベター。
◆エキスパンダブル(マチアップ)機能は便利だが、結局使わない場合は本体重量が増えるので選ぶ上での優先度は高くない。
◆長く使うなら認知度の高さで見つかりやすいというロストバゲージ対策を含め、アフターサポート・フォローもしっかりした有名ブランドがオススメ。
◆機内持ち込みサイズは、各航空会社の規定に注意(ネットで「航空会社名 + 機内持ち込み」などのキーワードで検索して要チェック)
◆無料預入受託(預入手荷物)の最大サイズは一般的に3辺合計158cm以内が多いがサイズ規定は航空会社や搭乗クラスによって異なるので超過料金を課されない為にネットなどで要チェック。
◆大きいサイズ・容量のスーツケースの購入を検討している場合、利用率の高い国際線のエコノミークラスの預入手荷物サイズ制限は3辺の和が158cm以下の航空会社も多く、汎用性の意味で大きいサイズ・容量でも3辺の和が158cm以下のスーツケースを選んでおくのもあり。(目安として80〜100Lの大容量モデルが多いが念の為、確認しましょう。)
価格帯別おすすめ有名ブランド
これまでのスーツケースを選ぶポイントを踏まえたモデルを豊富に手掛ける有名ブランドを厳選して3つの価格帯に分けるとすると以下のようになります。
<関連記事>おすすめスーツケースブランド徹底紹介!【3つの価格帯別に品質、機能性、口コミ・評判をもとに比較】
おすすめ低価格帯ブランド
アメリカンツーリスター(American Tourister)
デルセー(DELSEY)
グリフィンランド(Griffinland)
おすすめ中価格帯ブランド
サムソナイト(Samsonite)
フリクエンター(FREQENTER)
プロテカ(PROTECA)
クラッシュバゲージ(CRASH BAGGAGE)
パスファインダー(Pathfinder)
おすすめ高価格帯ブランド
リモワ(RIMOWA)
ロンカート(RONCATO)
ゼロハリバートン(ZERO HALLIBURTON)
いかがでしたでしょうか。
スーツケースといえば、今ではすっかり身近なアイテムになっていますが、そこそこ長く使う分、あまり何も考えずに買うと、いざ旅行や出張などで使うとなったとき後悔することも十分あります。
だからといって一概に高価なスーツケースを買えば良いというわけでもありませんし、安いものが良いというわけでもありません。
価格面も大事ですが、あくまで、あなたの中で、機能性や丈夫さなどを踏まえて満足度の高いスーツケースを選ぶことが重要です。
スーツケースは、旅行やビジネスにおいて、壊れやすい物を収納したりと、とても大切なパートナーともいえるので、ぜひ今回紹介した選び方のポイントを押さえてお気に入りのスーツケースを見つけてくださいね。