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国際ブランドごとの海外事務手数料の違いと海外クレジットカード決済の為替レート比較

クレジットカードのポイント還元率も重要ですが、外国でカード利用するなら海外決済時の為替レートも注視する必要があります。

VISA、Mastercard、JCB、アメックス、ダイナースクラブなど、国際ブランドによって、結構差がでることがあるので。

私は一時期しょっちゅう海外に行く機会があり、外国で決済した回数もかなり多いので、クレジットカードの為替レートも、それなりに把握していたつもり。

だったのですが、改めてチェックしなおすとカードにより0.5%~1%くらいは、為替レートに開きがありました。

どの国際ブランドがいいか迷っている方などの参考資料の一つになればと。

調べ直した結果Mastercardが最強でした。

時間がない人向けにクレジットカード(国際ブランド)ごとの海外為替手数料(海外事務手数料や外貨取扱手数料とも)の要点をまとめると次のとおりになります。

● Mastercardが為替レート最強
● 時点でJCBかVISAがレート良好
● アメックスはレートが悪い。ダイナースクラブは更に悪い
● 三菱UFJニコス発行カード(MUFG、DC、NICOS)はレートが悪い
● 三井住友トラストクラブ発行カードもレートが悪い
● 決済時にレート換算されるわけでは無く、換算日は毎度異なる
● 為替レートは常に変動し、数分単位で換算レートは異なる
● 決済国や地域による得意・不得意はないと思われる
● カードランクによるレートの優遇などは基本的にはない
● 海外決済でポイント優遇のクレジットカードも存在

 

カード会社により為替レートは異なる

国際ブランドごとの海外為替手数料(海外事務手数料や外貨取扱手数料とも)は、一般的には次のとおりになります。

<国際ブランドの海外為替手数料>
● VISA:VISAインターナショナルのレート+1.63%
● Mastercard:MasterCardインターナショナルのレート+1.63%
● JCB:JCBが定めたレート+1.60%
● American Express:アメックス指定の銀行間相場+2.0%
● Diners Club:ダイナースクラブ指定の金融機関の為替相場+1.3%

が、しかし、この基準レートは、あまり意味がなかったりします。

基本的にJCB+1.6%、アメックスは+2.0%ですが、

VISAとMastercardは、クレジットカード発行会社によって為替手数料が異なります。

たとえば、三菱UFJニコスのクレジットカード(MUFG、DC、NICOS)は、2017年9月16日にVISAとMastercardの為替レートの改悪がありおすすめできません。

● 改定前:税込1.67%
● 改定後:税込2.16%
※参照:海外でのご利用時における手数料変更のお知らせ|公式サイト

改定後の税込2.16%は、税率8%から10%になったことで現在は2.20%です。(詳細

※次表は税率8%のときのものです。

カード会社 VISA Mastercard JCB アメックス ダイナースクラブ
三井住友カード 1.63% 1.63%
JCBカード 1.60%
アメリカン・エキスプレス・カード 2.00%
ダイナースクラブカード 1.30%
TRUST CLUBカード 2.00% 2.00%
MUFGカード 2.16% 2.16% 1.60% 2.00%
DCカード 2.16% 2.16%
NICOSカード 2.16% 2.16%
楽天カード 1.63% 1.63% 1.60%
PayPayカード(旧ヤフーカード) 1.63% 1.63% 1.60%
オリコカード 1.63% 1.63% 1.60%
ジャックスカード 1.63% 1.63% 1.60%
dカード 1.63% 1.63%
ビューカード 1.63% 1.63% 1.60%
イオンカード 1.60% 1.60% 1.60%
エポスカード 1.63%
セゾンカード 1.63% 1.63% 1.60% 2.00%
セディナカード 1.60% 1.60% 1.60%
ポケットカード 1.63% 1.90% 1.60%

ダイナースクラブは1.30%ですが、これ必ずしも為替レートが良いという意味ではなく、国際ブランドの基準となるレートが、どれもバラバラなので、

実際に公表されている手数料率は、ほとんと意味を為しません。

基準レートを公表しているのは、VISA、Mastercard、JCBのみで、

アメックス、ダイナースクラブは、公開していません。

<公式サイト>
VISAの外国為替レート
Mastercardの外国為替レート
JCBの外国為替レート

 

さらにいえば大元となる為替レートもバラバラで、具体的なレートも非公開であり、まさにブラックボックスの状態。

Q: 海外で利用した際のレートは?
A: MasterCardとお手持ちのカードの発行会社の間における決済には、通貨換算手続きに基づき、市中銀行の為替レートにX%(カード発行元にて設定された%)を加えたレート、もしくは政府指定の為替レートが使用されますが、非公開となっておりインターネット等で確認することは出来ませんので、予めご了承ください。
※詳細:Mastercardへのお問い合わせ/FAQ|公式サイト

 

また、同じMastercardでもレートが異なるのは、以下の理由もあると考えます。

<レート換算日>
カードのご利用データが、Visa/Masterの決済センターに到着した日付となります。カードを実際にご利用いただいた日付とは異なります。
<換算日の目安>
ご利用日から2~4日後が目安となりますが、ご利用店の手続き状況により異なります。
※参照:ショッピングでのご利用にあたり|三井住友カード

 

結局、どの国際ブランドの為替レートがベストなのか?

前もって確実に調べられないとわかれば、外国でカード決済の場数を踏んで、肌感覚として身につけていくしかないわけです。

 

手数料が安いのは、やっぱりMastercard

Mastercardによる決済時は、他の国際ブランドに比べて基本的に為替レートが良いケースが多いです。

一般的にアメックスはレートが悪く、ダイナースクラブはさらに悪いと言われますが、これは概ね当たっていると感じます。

Mastercard ≧ JCB > VISA > アメックス > ダイナースクラブ

ただし、前述のとおりMastercardやVISAでも、三菱UFJニコス発行のクレジットカードは、為替手数料が高いです。

MUFGカード、DCカード、ニコスカードによる、海外での利用は避けるのが無難。

ちなみに人気の航空系クレジットカードの「JALカード」などもVISAとMastercardブランドは、実は発行元が三菱UFJニコスなので気をつけましょう。

結局、完璧にどの国際ブランド・クレカを使えば、為替レートが最もお得かを調べ上げるのは不可能です。

レート換算日は、カード会社により変化しますし、そもそも為替レートも日々変動するので。

しかしながら、VISA、Mastercard、JCBの主要国際ブランドなら、そんなに気にする必要がないと考えます。

ただ、VISAとMastercardで悩むなら、Mastercardがおすすめです。

VISAは売上シェア率こそNo.1ですが、加盟店数はMastercardとほぼ変わりません。

Mastercardがオススメな理由については以下で解説しています。

<関連記事>
クレジットカード1枚目の国際ブランドの選び方はVISAよりMastercardがおすすめな理由

 

為替レートが悪いのは、通説のとおりアメックスとダイナースクラブです。

マイル換算率は悪くありませんが、海外での為替レートも踏まえると基本的に損します。

ダイナースクラブは、表向きの海外為替手数料こそ、悪くなさそうですが、アメックスよりも下手すればレートが悪くなります。

たとえば、日本円換算すると1円~2円の差が出るイメージ。

1%以上も変わることも。

また、為替レート以外にも、ポイントやマイル還元率も気にする必要があります。

アメックスやダイナースクラブのマイル付与率を信じて、なんとなく利用している方も多いですが、海外で頻繁に決済する場合、両方を考慮に入れてチェックするのが理想です。



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