クレジットカードを発行する際に選べる国際ブランド(決済ブランド)は、日本国内ならVISA、Mastercard、JCB、アメックス、ダイナースクラブを中心に選べます。
売上シェアが世界ナンバー1なのは「VISA」だから、とりあえず「VISA」を最初の一枚目に選ぶ方も少なくないと思います。
VISAを一枚目に選んでも決して悪くないですが、多くのクレジットカードを保有した結果、特に一枚目に保有する国際ブランドならMastercardかな?
という結論に行き着きました。
【もくじ】
VISAとMastercardの加盟店数は大差なし
クレジットカードとして使うとすれば、国内・海外において、世界中で広く使えるかどうかが重要です。
特に最初の1枚においては。
国際ブランドの企業側では決済回数または売上高などによる世界シェアが重要ですが、カード利用者からすると加盟店数の方が大事です。
国際ブランド | 加盟店数(約) | 世界シェア (決済回数または決済額) |
本社所在地 |
VISA | 5,290万ヵ所以上 | 約50% | アメリカ |
Mastercard | 5,290万ヵ所以上 | 約26% | アメリカ |
JCB | 3,500万ヵ所以上 | 約1% | 日本 |
American Express | 2,330万ヵ所以上(予測値) | 約3% | アメリカ |
Diners Club | 3,210万ヵ所以上 | 約1%未満 | アメリカ |
Discover | 4,400万ヵ所以上 | 約1%未満 | アメリカ |
UnionPay(中国銀聯) | 5,200万ヵ所以上 | 約20% | 中国 |
※JCBは公式サイトでの2020年9月末日時点のデータ。UnionPayは2021年3月時点でのデータ。それ以外は2018年度のNilson Report(ニルソンレポート)による。
となると、加盟店数において1位・2位を争う「VISA」か「Mastercard」が最初の一枚に選ぶ最有力候補ということになります。
VISAが使えるお店なら、ほぼMastercardも使えますし、逆もまた然りです。
上記ブランドどっちかしか使えないという店舗はレアケース。
店舗側から見るとVISAもMastercardも、決済システムの代理店は同じであることがほとんどです。
店舗でカード決済を導入する際も、どちらかだけ導入するというパターンも必然的に減ります。
したがって、クレジットカードが使える店では、ほぼVISAとMastercardが利用できることにも繋がるのです。
もっともコストコを利用しない方には関係のないことですが、コストコは2018年から、使える国際ブランドをアメックスからMastercardに切り替えました。
逆に日本国内のコストコでは、Mastercard以外の国際ブランドは使用不可能です。
話を変えて、JCBとアメックスとダイナースクラブは、日本国内において加盟店の相互開放しているので、JCBに対応している店舗なら、アメックスもダイナースも使える、
ダイナースクラブが使用可能なら、JCBもアメックスも使える、
はずですが、実際のところ使えない店舗もポツポツあります。
理由は、カードリーダーの端末が古いなど様々です。
そもそもJCBは、日本国内でもVISAやMastercardに比べて加盟店数は見劣りする欠点もあります。
中国発の「銀聯(UnionPay)」ブランドも、ぐんぐん勢力を伸ばしていますが、その大部分は中国大陸の店舗です。
特に中国の都心部では、すでに紙幣を使わないキャッシュレス決済が当たり前となっており、銀聯ブランドのカード、ないしは「Alipay(アリペイ/支付宝)」や「WeChat Pay(ウィーチャットペイ/微信支付)」などのモバイル決済が主流です。
日本より圧倒的にキャッシュレスの文化は進んでいますので。
しかしながら、銀聯ブランドは日本国内の場合、使えないところも普通にあるので、おすすめしません。
特にオンラインストアの場合、銀聯ブランドは非対応の店舗もまだまだ多いです。
VISAよりMastercardの方が特典が充実
クレジットカードには、カード会社提供するサービス以外にも、国際ブランドごとのオリジナル特典も利用できます。
● VISAの独自特典
● Mastercardの独自特典
● JCB共通特典 / GOLD Basic Service / プラチナ特典
● アメックス独自特典
● ダイナースクラブ独自特典
もちろん、カードランクが高ければ高いほど内容も充実します。
国内外において決済力に優れるVISAとMastercardを比較するなら、たとえばプラチナカードのランクだとVISAよりも、Mastercardの方が比較的、魅力的な特典が付帯しています。
<公式サイト>
● Visaプラチナカード会員向け特典一覧
● Mastercard Taste of Premium特典一覧
※ Mastercardは保有中のMastercard初めの10桁を入力が必要
Mastercardのプラチナカード以上なら、人気ダイニング特典として高級レストランを2名以上の利用で1名無料になってしまう「ダイニング by 招待日和」や、
トラベル関連なら「国際線空港手荷物宅配」の無料サービス(一部は優待価格)など、魅力的かつ実用性の高い優待を楽しめるようになります。
MastercardのTaste of Premiumについては、以下でまとめています。
※特典の内容は最新でない場合もあります。
<関連記事>
● マスターカードのTaste of Premiumの特典・対象のMastercardのクレジットカードまとめ
個人用Mastercardのクレカに付帯するゴールドカードランクの特典は微妙ですが、ビジネスカードのゴールドカード特典なら話は別。
ゴールドMastercardのビジネスカードの場合、Mastercard T&E Savings特典で、なんと「ダイニング by 招待日和」が使えてしまいます。
ビジネス用ゴールドカードといっても、法人のみならず個人事業主の方でも基本的に発行可能です。
年会費2,000円程度のビジネスカードも存在し、Mastercardブランドのビジネスカードは、コストパフォーマンスの面でも極めて優れます。
Masterecardコンタクトレスは、Apple Pay対応店舗が最多級
かつては、日本国内と海外の「Apple Pay(アップルペイ)」の仕様がそれぞれ異なり、日本のApple Payは外国では使えませんでした。
ただ、iOS11からは、外国のApple Pay導入店やサービスでも、日本のApple Payが利用可能になっています。
海外のApple Pay導入店はもちろん、自動販売機や自動券売機でも、iPhoneやApple Watchの端末一つで支払えるようになっています。
外国ではセキュリティの観点で、端末を自分で操作することも多く、思いの外、気軽に使用できます。
Apple Payに対応したMastercardの使い分けの事例としては、日本国内ならApple Payを介して後払い電子マネーの「iD」か「QUICPay」のどちらかで決済、
海外では「Mastercardコンタクトレス」を使用するイメージでOK。
VISAの場合、以前は未対応でしたが、Apple Payを通した海外での「Visaのタッチ決済」も利用可能になりました。
<海外でもApple Payは利用できますか?>
Apple PayにMastercardを設定されたお客さま、およびApple PayでのVisaのタッチ決済に対応しているVisaのカード(一部)を設定されたお客様さまは、以下の非接触対応マークのある海外のお店でご利用いただけます。
※参照:海外でもApple Payは利用できますか|三井住友カード公式
もちろん、国内でも「Mastercardコンタクトレス」など、国際ブランドの非接触型決済サービスを使えるお店も続々と増えていますので、対応店なら決済可能です。
ちなみに、もし利用するなら「Apple Pay」ではなく「Mastercardコンタクトレス」と言った方が伝わります。
なお、JCBも海外でApple Payを介し「JCB Contactless(旧 J/Speedy)」を海外で使用可能です。
※参照:JCB、Apple PayでJ/Speedy機能の提供を開始|公式サイト
アメックスもJCBと同様に、Apple Payを通して「アメックスのタッチ決済(コンタクトレス決済)」を外国で使えます。
※参照:アメックスで Apple Pay|American Express公式
したがって、Apple Payは、海外でもVISA、Mastercard、JCB、アメックスの各国際ブランドの非接触型決済サービスを使えます。
が、加盟店数の多さでいえば圧倒的に「Visaのタッチ決済」か「Mastercardコンタクトレス」となります。
注意点は、たとえばApple Payに登録できる全てのMastercardで「Mastercardコンタクトレス」が使えるとは限らないこと。
利用予定があるなら、事前にカード会社に確認しておきたいところです。
Apple Payを介してMastercardコンタクトレスを使えるカード会社の一例は以下のとおり。
リンクをクリックすると公式サイトの詳細ページに飛びます。
● 三井住友カード
● オリコカード
● ジャックスカード
● セゾンカード・UCカード
● MUFGカード・DCカード
● セディナカード
● TS CUBICカード
Mastercardならau PAYチャージでポイント2重取り可能!
au PAY(旧au WALLET)にチャージして、ポイント2重取りする場合、au PAYチャージ可能で、ポイントも貯まるカードを使うことになります。
が、しかし、VISAやJCBでは、au PAYチャージ対応のクレカは少数派。
カード種別 | VISA | Mastercard | JCB |
au PAYカード | ◯ | カード発行元に限らず全クレカを使用OK |
― |
エポスカード | ◯ | ― | |
セゾンカード | ◯ | ◯ | |
UCカード | ◯ | ― | |
MUFGカード | ◯ | ― | |
DCカード | ◯ | ― | |
NICOSカード | ◯ | ― | |
TS CUBIC カード | ◯ | ◯ | |
楽天カード | ◯ | ― | |
イオンカード | ◯ | ― | |
セディナカード | ◯ | ― |
しかしながら、Mastercardの場合、上記以外のカード会社でもau PAYチャージに対応しています。
たとえば、年会費無料で高還元率で人気の楽天カードやPayPayカード(旧Yahoo! JAPANカード)、オリコカードでも、Mastercardブランドなら「au PAY」にチャージできるわけです。
Mastercardは為替レートが比較的良好
国内外においてメインカードとしてガンガン使いことも想定して、VISAを選ぶ方も多くいるでしょう。
ただ、忘れてはならないのが海外でのカード利用時に上乗せされる海外事務手数料(外国為替手数料や外貨取扱手数料とも)。
外国でお買い物をする場合「クレジットカードは必須」というのは、なんとなくわかっているかも多いでしょう。
ちなみに先進国の中で、未だに現金払いの習慣が残っているのは日本くらいなんです。
特に先進国の都心部なら、いちいち両替手数料も払って、現金にする必要は基本的にありません。
現金は、カードが使えないマーケットや露店、個人商店などで使う分だけで必要十分です。
いずれにしてもカードが使える一般的な店舗やサービスなら、どの国際ブランドにも共通して、クレジットカードで決済した方がポイントやマイルも貯まるのでお得。
現金の場合、基本的に1円も得することはありませんので。
しかしながら、利用する決済ブランドが違うと、請求時に上乗せされる海外事務手数料(為替手数料)も違います。
もちろん変動することもありますが、国際ブランドの中ではMastercardとJCBの為替レートが比較的、良い傾向があります。
ちなみに、現地通貨を調達したい場合も、現地で海外キャッシングした方がお得です。
海外キャッシングなら為替手数料が発生せず、金利手数料とATM手数料のみとなります。
クレジットカードによって若干差がありますが、海外キャッシング時に発生する一般的な手数料・金利は以下のとおりです。
● 海外キャッシングの金利:年利18%
● 海外ATM利用手数料(1回):1万円以下108円、1万円以上216円
海外キャッシングなら、為替手数料は発生しないとお伝えしましたが、海外キャッシングでも国際ブランドによって換算レートは異なるので、以下の序列でMastercardかJCBの為替レートが比較的良いと感じます。
Mastercard ≒ JCB > VISA > ダイナースクラブ >アメックスの順で、為替レートが良くなる感覚。
ただし、海外キャッシングは、カード発行会社の手数料や金利、現地ATMによる手数料が発生する場合もあります。
また、現地ATMでも現地の銀行レートで換算されることもあり、このケースだと銀行で両替したときとあまり変わらなくなるため、海外キャッシングの優位性が低くなるのでご注意ください。
日本でもMastercard最上位のWorld Eliteが誕生!
ステータスカードとしてよく候補に挙がるのが「アメックス」と「ダイナースクラブ」。
そんな中、もともとアメリカの富裕層向けクレジットカードであった、
金属製メタルカードで有名な
が2016年11月に日本で初上陸しました。
※旧デザイン。
ラグジュアリーカードは、Mastercardブランドと提携しており、同ブランド最上位ステータスである「World Elite(ワールドエリート)Mastercard」の会員資格が付帯するステータスカードです。
日本ではじめて誕生した、ワールドエリートMastercard付帯のクレジットカードでもあります。
カードランクで言うなら、プラチナカード〜ブラックカードに相当。
ラグジュアリーカードは、世界中で広く使えるMastercardの決済力、ポイント還元率も◎、コンシェルジュの質も◎、高い年会費を簡単に取り戻せるほどの特典の充実度も◎と、ステータス性の高さだけでなく、実用面も優れた夢のハイステータスカードです。
<関連記事>
● ラグジュアリーカードはチタン・ブラック・ゴールドのどれがおすすめ?違いを比較!
VISAにもブラックカードに相当する、日本国内で唯一の「スルガVISAインフィニットカード」がありますが、そもそも論、カード発行のハードルが超高く極めて限られた人しか作成できません。
三井住友カードで、Visaのブラックカードがでれば、三井住友カード プラチナからブラックカードのルートで入手するためのハードルも・・・、なんて思ったりもしますがね。
さいごに
Mastercardブランドのメリットは、地球上で広く使える決済力を誇るのはもちろん、あらゆるキャッシュレス決済サービスの拡張性が高く、国際ブランドのオリジナル特典においても、かなり実用性の高い優待サービスが揃ってること。
特にMastercardのプラチナカード以上が魅力的な独自特典が充実しているのでおすすめです。
ビジネスカードのMastercardブランドなら、本来プラチナカードから使える特典がゴールドカードランクでも使えたりするので一押。
国際ブランドが複数選べるクレジットカードの中には、途中で決済ブランドを変更できないカード会社もあるので注意しましょう。
もし、国際ブランドを変えたい場合は、希望の国際ブランドを選んで、再度新規で申し込む必要があります。
このケースでは、審査落ちリスクも想定し、発行できてから、従来のカードを解約する流れが無難です。
▼年会費全額返金保証キャンペーン実施中▼
<個人向けカード>
● ラグジュアリーカード(チタン)公式サイト
● ラグジュアリーカード(ブラック)公式サイト
● ラグジュアリーカード(ゴールド)公式サイト
<ビジネスカード>
● ラグジュアリーカード(法人チタン)公式サイト
● ラグジュアリーカード(法人ブラック)公式サイト
● ラグジュアリーカード(法人ゴールド)公式サイト
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